しまむらの安さの秘密

しまむらはとにかく価格の安いことがセールスポイントになっています。ユニクロなどでも同様のことがいえるのですが、なぜ安いのかを考えてみます。

 

まず注目される点は、しまむらは問屋の概念を変えたということでしょう。従来の問屋は生産者と販売者の間に入って中間マージンで利益をあげていますが、しまむらは自らのリスクを持ってでも完全買取を実施して、供給者からの原価を抑えて仕入れをしていくことを徹底しています。

 

更には問屋の機能ともいえる物流について、しまむら独自の物流システムを構築して物流コストを大きく抑えています。こうした点ではSPAと呼ばれる製造直売り型に近いのですが、あくまでも仕入れという点が異なっています。

 

次は人件費です。人権費は企業にとって大きな経費ですが、しまむらはパート社員の比率が業界で最も高く8割を超えるとされており、業界で最も多いパート比率のようです。ただ、しまむらがパート社員を酷使して安い賃金で働かせるというわけではけっしてありません。地域で差が出ることはありますが、その地域でも高い時給レベルで、パートでも年2回のボーナスがあるそうです。それでも正社員よりは当然年収は低いはずなので、パートの比率が高くなれば高くなるほど人件費は削減できるわけです。

 

徹底した効率主義も特徴で、1000を超える全店舗はオンラインで結ばれ、コンピューターで情報管理を行い、地域差による売れる商品と売れない商品を選別して独自物流による店舗間移動で物流コスト低減を徹底しています。