しまむらの魅力

しまむらには安さ以外の魅力もあります。しまむらがこれだけ発展した要因のひとつに、常に顧客の動向を考えているという点があります。もともとアパレル業界の低価格競争を引き起こしたのは、しまむらやもうひとつのアパレル業界の大手のユニクロでしょう。

 

本来、企業としてはなるべく利益を上げたいと思うのは当然で、服の生産拠点がアジアに移ってもなかなか値下げということはしませんでした。しかし、しまむらやユニクロなどは洋服の価格をいっきに下げて、社会のニーズに適合した戦略を実施したわけで、いわば顧客の味方をしている企業ともいえます。結局これに伴って、他の洋服小売店なども低価格戦略を追従するしかなくなったということです。

 

しかし多くの場合ではしまむらのように独自の物流システムの構築や、コンピューターでの効率化を図ることなど、ローコストで質のよい服をよつくる体制ではなかったのでしょう。これが現在のしまむらの強みになっているとも考えられます。

 

低価格で品質のよい洋服が当たり前になった現在では、ニーズはよりファッション性が高くオリジナリティがある服に変化してきていますが、ここでもしまむらはプライベートブランドを増やす、トレンドをより追求するなどの戦略を実施して付加価値の開発に余念がありません。実際今のしまむらはトレンドを追求する洋服作りが本格化し、以前とは様変わりし大きく変化しています。

 

洋服が安いのが特別なことではなくなった現在、ニーズは激安でより付加価値のあるファッションやトレンドを嗜好するようになっているのは間違いありません。